暖炉
遠藤楽さんの暖炉
遠藤楽さんは暖炉が得意だった。楽さんは遠藤新さんの次男。親子二代にわたってF.LLWrightに師事された。ライトの住宅も楽さんの
住宅も大抵暖炉が付いている。生前楽さんは、「暖炉だけは僕の方がうまいよ」と言っていた。確かに楽さんの暖炉は良く燃え、使いやす
く工夫されていた。楽さんの暖炉には灰受けバケツが組み込まれている。靴を脱いで生活する日本では、燃やした後の“灰の処理が室内
を汚さず簡単にできるか”が鍵なのである。火の位置も重要だ。炉の奥の方で燃えていても裸火の楽しさは半減してしまう。煙は室内に
漏らさないが、火はできるだけ手前に出すノウハウが、設計者の腕の見せ所である。より楽しむためにバーベキュー用のグリルも常に作っ
ていた。「おいしく焼けるし、臭いも室内に漏れないから、干物は暖炉で焼くのよ」と施主夫人が言っていたのを思い出す。
暖炉写真:
左.タリアセン製図室 設計 F.LL.Wright 背丈ほどもある大きな暖炉。火が燃えていると、深夜一人で作業していたも寂しい感じがしなかった。
中央.H山荘 設計 遠藤楽 火床の奥行きはわずか33cm。焼きタマネギなど暖炉での調理も遠藤先生から教わった
右.K邸 設計 半田雅俊 大きな部屋ではないので、炉床を外に押し、火をできるだけ室内に近づけた。
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