■納骨堂


安中教会納骨堂の敷地は、安中藩の武家屋敷など江戸・明治・大正時代の
歴史的建築物が建ち並ぶ地域にある。
納骨堂はその使用目的から百年単位の耐用性が求められ、
いずれこの納骨堂も歴史的建造物となることが運命づけられている。



夏の日射によるコンクリートの蓄熱、堂内の気温上昇を防ぐために、
木造の置き屋根を載せ、外壁にもRCの躯体に直接日射が当たらないよう
杉板を外皮として取り付けた。
この屋根と外皮は、鞘堂として建物の耐久性に有効に働く。
木材で外部を覆うことは、耐火性能も向上させる。

堂内は砂漆喰の白を基調とし、納骨棚は不燃処理された杉材で作られた。
砂漆喰と杉の自然な暖かみのある色が、明るく安らかな雰囲気を醸し出している。